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アスペルガー:遙かなる旅路~障害に悩むすべての人へ~

ココロの病気・カラダの病気とともに生きる、50代おっさんフリーライターのブログです。

【アスペルガー日記】12月25日:いまふたたび「ゼロ」からはじめる

小説「アスペルガー革命」

お金が、底を尽きかけていた。

そりゃ、52歳のええおっさんが、働きもせずに銭湯などに通ったりして毎日ブラブラ暮らしていれば、お金なんてあっという間に失われていく。

 

 6月に派遣会社の契約社員を退職してから、はや半年。

なかなか珍しい「在宅勤務」というお仕事なので、自分にあっているかも、と考えて始めてみたのだったが、僕の悪い癖でルーティーンワークにはすぐに飽きてしまう。発達障害者の「新規性の追求」と言うやつですな。

毎日毎日、派遣スタッフメンバーに電話をかけ、就業状況と希望職種をインタビュー。一日60本電話かけることが目標として決まっていた。ここでちょっと解説しておくが、60件電話するというのは、頭で考えるほど大変な量ではない。コツをつかんで慣れれば誰でも一日にそれぐらいは架けることができるのだ(僕はしゃかりきになってやったので、一日120件架けたこともあった)。

目標を安々と毎日クリアできているというところが自分の慢心を生んだ。その仕事もある社内ルールを破ってしまい、オフィス勤務に変えられてしまったため、それもまた気に入らなくて退職。なんともわがままな不良サラリーマンである。

でも、これまでITヘルプデスクやコールセンターでIT関連の仕事を散々やってきたから、あまりかんたんな仕事だと飽きてしまうんだよね。それで辞めてしまったわけ。

 

 

・・・それから半年がたった。いまだになんの仕事にもついていない。正直、オフィスワークやIT関連ワークはそれぞれ15年間もやってきたので、いまさら新しいところで研修などを受けてやるのが馬鹿らしいのだ。これは別に悪ぶっているわけではなくて、オフィスの閉鎖的な空間で9時から5時までの8時間も働くことがすっかり馬鹿らしくなってしまったのである。

なに、そのへんのフリーターと変わらない、だって?その通り。でも、これまでにも散々リストラやパワハラ、社内いじめなどにあって履歴に傷がつきまくってきたので、いまさら真面目に働く気力がなくなってひしまったというのが本音かな。

 

もう、僕には何もない。お金、地位、名声、仕事の実績、人に誇れるようなものを何も持ち合わせていない。

よく考えてみれば、社会人になってから何ひとつ満足達成したことがない。新卒で入った会社こそ社員2,500名の大企業だったが、そこを1年あまりで辞めて関西に帰ってから、転々と会社を変えている。その数は少なく見積もっても、30社は下らないだろう。日本社会の常識からしたら、完全に「社会人失格」だ。 

一浪で志望大学すべてに合格し、クラブ活動で成功と意中の人を手に入れて、僕は自分のことを「ひとかどの人間」だと思い込んでいた。だが、それはただの幻想に過ぎなかったのだ。ただの「ゼロ」だったのだ。

 

昔、若者に人気のロック歌手がこう歌っていた。

「ゼロがいい、ゼロになろう。もう一回。」


B'z / ZERO

 

かつてテレビ局を買収しようとしたあのIT起業家も、出所後にこう言った。

「ゼロに、ちいさなイチを足していく。」

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

 

 

凡人ならとても両手で持ちきれないほどの金、名声、ファン、支持者を持った人たち。そんな人でさえも、みんな「ゼロ」から出発しているのだ。

だったら僕だって好きにしたらいいじゃないか。いまさら親や友だちの顔色を気にしてどうすんだ。そうやって周りに合わせることばかり考えてきたから、自分のいいところが全部隠れてしまって、上司からも後輩からもずっとなめられっぱなしになっているんじゃないのか。

 

結局、僕にはもう何もないんだ。健康も恋人も、お金も名声も、仕事の実績もない。今こうして一生懸命キーボードを叩いているのは、ただの無職のおっさんだ。

 

ゼロがいい、ゼロになろう。そう決めた。

もう僕は、健常者とリア充が支配する「インスタグラムとセルフィー文化の世界」には馴染めない。それなら、好きなことをとことんやって、バンバン稼いでいこうじゃないか。そういった、僕がこれまでさんざん苦しみ、試行錯誤してきた「死なない、落ち込まない、生き続ける」ための情報と心構えを、気分が落ち込んでいない時間に、そそくさと書いていこうと思う。

 

僕はまた、立ちあがるのだ。これまでもさんざん立ち上がってきたけれど、今度の敵は手強いぞ。病気、お金、仕事、生活、親の介護、すべて自分の責任でやっていかなあかん。

 

僕の「ゼロ」は、ここからはじまるのだ。

 

【書籍紹介】

 最近手にとって読みふけり、勇気を与えてくれた本。

有名人が発達障害になると、さらにめんどくさいことになるんだなぁ。

奥さまは発達障害

奥さまは発達障害